関東の古寺とその歴史

坂東三十三観音巡り - 笠森寺

第31番 大悲山 笠森寺(笠森観音)

千葉のゴルフ銀座の中に貴重かつ恵まれた自然環境

霊域に守られた天然記念物の自然林の中、期待が膨らむ

しばらくして山門、その先に突如として現れる観音堂

どうしてあんなところに、よくもまあ建てたと驚愕感嘆

靴を脱ぎ長い急な階段を上り観音堂に

足がすくむ回廊、そこからは素晴らしい眺望

そのむかしの工匠の見事な舞台造りの技に改めて感動

由緒

創建
784年 開基 伝教大師
本尊
十一面観世音菩薩 伝教大師 楠の霊木から刻む
寺歴
1028年 後一條天皇の勅願により観音堂建立

参詣記

参詣日
2016年5月8日
交通
高蔵寺 からクルマで45分程度
以下雑記

参道入り口

天然記念物の自然林の中をしばらく歩きます

名木 三本杉

一つの根から三本の杉

夫婦杉は結構あるようですが、三本は珍しい

笠森熊野神社

高蔵寺 にもありましたね

この辺りは熊野信仰が盛んなんでしょうか

霊木 子授楠と子授観音

根元の穴を夫婦でくぐると子宝のご利益があるとか

山門

その向こうに

胸が高鳴ります

山門両脇の雷神、風神

風神、雷神は観音様に従い仏教、信者を守るとも言われてますね

雷神=帝釈天、風神=風天、とも言われているので二天門ですかね

仁王様が護っている仁王門は別のところにあったようです

ちなみに 清水寺 には 四天門 があります

山門両脇裏側にはそれぞれ奪衣婆、懸衣翁と閻魔王

三途川の前で亡者の衣服を剥ぎ取るが奪衣婆

衣を樹の枝に掛けその垂れ具合で生前の業の重さを測るのが懸衣翁

業の重さであの世の行き先を決めるのが閻魔王

閻魔王の裁判には奪衣婆が同席しているので嘘はつけない

実は閻魔王と奪衣婆は夫婦だったとかという俗説も

山門をくぐると左側にお土産屋さん

TV、雑誌で話題になったすごいご利益ものも置いてあるとか

でも気にせず素通りでしたが...

観音堂

日本で唯一の四方懸造り

懸造りで有名なのは清水の舞台

このお堂が特別なのは四方とも崖から柱が立つ構造

つまり岩山を包み込んでその上に立つお堂です

空中に浮かぶお堂?ちょっと言いすぎですかね

観音堂の回廊から

急な階段を恐る恐る上ると、高い!

絶景も足がすくみ早々に退散

宝篋印陀羅尼塔

陀羅尼は一種の呪文ですね

その陀羅尼が基礎に刻まれてるといいます

子育地蔵尊

子授けだけでなく、その後の子育てでもご利益ですね

興楽の鐘

自由に撞いていいそうです

沖縄塚

20万人以上が犠牲となった沖縄戦の精霊を弔う塚

現地の岩石が埋められた上に立つ供養塔

手水舎

風格があってなかなか立派なものです

帰りは自然遊歩道

弁天池、駐車場へ

寺院概略

所在地
千葉県長生郡長南町笠森302
最寄IC
圏央道 茂原長南IC から10分弱(約5km)
納経時間
4月~9月 8:00~16:30
10月~3月 8:00~16:00
ホームページ
笠森寺
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