関東の古寺とその歴史

坂東三十三観音巡り - 高蔵寺

第30番 平野山 高蔵寺(高倉観音)

千葉ゴルフでよく見かけた「かずさアカデミアパーク」近く

伝承によれば坂東33観音霊場最古となる創建となるが...

最大最強氏族の藤原氏の始祖鎌足に繋がる言い伝えも

戦国から江戸期の堂塔伽藍も素朴ながら規模も大きく迫力あり

深い歴史を誇りながらも参詣者を和ませる取組も多数

民衆とともに歩んできた寺の風土が息づいているよう

いろいろな仕掛けを気軽に楽しみながら参詣

由緒

創建
587年 頃 徳儀上人 古木に観音像を感得し堂宇を建立
本尊
正観世音菩薩
寺歴
650年 藤原鎌足 本堂、阿弥陀堂、三層の塔、輪蔵、鐘楼、仁王堂等を建立

猪野長官 40歳を過ぎても子に恵まれず、観音様に子授け祈願したところ女子を授かる

娘は婚期を過ぎても良縁がなく、再び観音様に祈願したところ、縁あって常陸国鹿島に嫁ぎ、男子を授かる

この男子が鎌足(中臣鎌子)で、 鎌足から見ると、猪野長官が祖父、その娘が母親になる

鎌足は観音様の霊験を深く尊崇、感謝御礼参拝のためこの地を訪れ、堂塔伽藍建立したと伝えられている

参詣記

参詣日
2016年5月8日
交通
千葉寺からクルマで1時間程度
以下雑記

仁王門

素朴ながら立派です

建立は江戸時代(初期?)になります

仁王像

素朴ながら迫力、力強さを感じますね

かなり痛みが目立ちますがこれも味わいでしょうか

ただ修復が急務なようで寄進を受け付けてます

仁王門への階段横の龍の像

一緒にいる霊獣は何でしょうか?

獏かなとも思いますが、わかりません

不思議な組み合わせです、何を意味しているのでしょうか、謎です

水子、子育地蔵尊

鎌足伝説からするとご利益ありそうです

縁結び地蔵尊

やはり鎌足伝説のご縁でしょうか

清浄願の燈

ご本尊様と同じ高さ(3.6m)だそうです

献燈1000円から受付です

鐘楼堂

仁王門と同じく江戸期の建立

梵鐘は戦争時に鉄砲の玉用に供出させられたのこと

その後30年以上を経て1978年に寄付が集まり再鋳造されたのが今のもの

諸願成就の梵鐘として、一撞50円以上で撞くことができます

長寿夫婦杉

本堂建立と同時期に植えられたものですが1977年台風で損傷、保存処理されたもの

樹齢450年、長寿を全うしたということですね

霊木2樹

先祖菩提の高野槙と子孫繁栄の柘榴

水洗い延命観音

体の悪いところを洗うと身代わりになってくれるそうです

手ぬぐい500円です

望叶観音

願い事や望みを聞き入れ、救いに立ち上がろうとするお姿だそうです

絵馬500円です

手水舎

札所の中で1番大きな手水舎だそうです

双頭(阿吽)の龍水、健康長寿・除災招福・諸病平癒・財宝守護の霊水とされてます

腰掛石

藤原鎌足 来山時にここで休息したとか

まあ腰を下ろすにはちょうどいい感じですかね

ちなみに無料です

胎内くぐり 福わ内

ふくろうが輪のうちにいます

台座の輪をくぐると諸願成就パワーを授かるとか

祈願料100円です

霊峰富士展望口

残念ながらこの日は...

観音浄土巡り

本堂は床下が2.3mもある独特な高床式の構造です

拝観料300円で床下入場できます

そこから見上げる3.6mのご本尊様は一見の価値あり

その他秘仏、宝物も盛りだくさんですが...ご愛敬

納経所

参詣者の諸願成就の願いに積極的に応えていこうとされてるようです

納経所横の不思議な空間、菩提苑

若年層参詣者にも寄り添ってるようです

層塔、天に向けて無限の広がり、供養塔

初転法輪座像、NHK生中継記念碑

空座、禅定にて悟りを開く

仏足跡、お釈迦様の足の裏、諸願成就

菩提舟、悟りを開いた者を彼岸に乗せていく舟筏

菩提樹、この木の下でお釈迦様が悟りを開く

愛称クラちゃん、白象は仏教では神聖視、中国生まれインド育ち

熊野神社

本堂と納経所の間に鎮座

神仏習合の名残でしょうか

寺院概略

所在地
千葉県木更津市矢那1245
最寄駅
館山自動車道 木更津北IC から10分程度
納経時間
8:00~17:00
ホームページ
高蔵寺
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