関東の古寺とその歴史

坂東三十三観音巡り - 大谷寺

19番 天開山 大谷寺(大谷観音)

大谷石で有名な地にあるその名も大谷寺

ご本尊様は大谷の石山に刻まれた日本最古の石崖仏

本堂となる洞窟内にはご本尊の千手観音の他にも9体の磨崖仏

いずれも見事で作者の祈りの深さが伝わってきます

近くには昭和の作ながら巨大な大谷平和観音像も

大谷公園、大谷資料館を巡って大谷石の歴史を堪能

由緒

創建
810年 弘法大師 開基
本尊
千手観音菩薩
寺歴
1620年頃 家康の娘奥平亀姫の信心深く、天海大僧正の法弟伝海僧正により中興、輪王寺の末寺としての寺格を誇る

参詣記

参詣日
2015年11月28日
交通
宇都宮駅からレンタカーで20分程度
以下雑記

仁王門前の駐車場

有料とありますが拝観すれば拝観料の中に含まれますので実質無料です

仁王門

1929年建立とのことです

お坊さんが違法?駐車を見張ってます

仁王像

多少ユーモア感も感じられる豪快な姿です

拝観受付所

納経もここで受け付けてくれます

境内に入ると眼前に迫る岩山の壁

磨崖仏を護る本堂が小さく見えます

本堂には三つ葉葵の紋が入った幕が

徳川氏所縁を誇りとしているようです

境内のがけ下に小さな石仏群

鐘楼

銅鐘は1685年の製作だそうです

徳川氏の庇護下で中興期の時代ですね

弁才天の左右にいる白蛇

その昔この地は毒水が流れ地獄谷と言われていたとか

弘法大師が秘法で毒蛇を調伏しこの住民の苦しみを解放

毒蛇が心を入れ替えて弁才天に仕えているのがこの白蛇

磨崖仏の色材に水銀などの毒物が入っていたのでは?

誰かが下流に流れるのを止めたか、自然に枯れたか...

池の橋を渡った先の弁天堂弁才天

弁才天は宇賀神と習合して宇賀弁才天となる例もあります

宇賀神は老人の顔をもつ白蛇の姿をしています

ここの白蛇と弁才天も宇賀神信仰が絡んでいるかもしれませんね

石仏と石塔

弁天堂に向かう橋の先にあります

大谷石造りでしょうか

不思議な石のオブジェ

僧侶のお墓だとか...

御止山へ、国指定の名勝です

病弱だった大正天皇も度々参詣されたそうです

15分とありますが数分で登れたような

名の由来は本山の輪王寺宮様の御用山で一般人立入禁止

宮様は秋の松茸狩りを楽しみにしていたとか

近くの大谷公園

大きな平和観音ともに大谷石の切り出し跡景観が見事です

寺院概略

所在地
栃木県宇都宮市大谷町1198
最寄駅
JR宇都宮駅から車でで20分程度
納経時間
4月~9月 8:30~17:00
10月~3月 9:00~16:30
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